さざれごと

もしかしたら誰かが見るかも、という微かな緊張感をもって綴る日常の滓や澱

日本語教育100の質問(10)日本語教師にはどのような人が向いていますか

文化審議会国語分科会の日本語教育人材の養成・研修の在り方について(報告)に資質・能力の項目がありますね。

日本語教育人材とは?

同資料では「日本語を教える/日本語学習を支援する」活動を行う者と定義されています(p.15)。関わる人ぜーんぶ、という意味ですね。

<余談>「人材」って言葉は個が軽視されているようで、あまり好きじゃないんですよね。流行りの「外国人材」という言葉とかも、何かイヤだ。<余談終わり>

日本語教育人材に共通(p.18)。要約します
(1)日本語が正確に理解・運用できる。

(2)学習者の多様性を理解し尊重できる。

(3)コミュニケーションでコミュニケーションを学ぶという日本語教育の特性を理解している(学び合い、教え合うという意味ですね)。

 


専門家としての日本語教師の資質・能力も同ページに(p.18)。これも要約。

(1)学習者に対する実践的なコミュニケーション能力を有している

(2)多様な言語や文化に対して、深い関心と鋭い感覚を有している

(3)国際的な教育者としてのグローバルな視野、教養、人間性を備えている

(4)専門性と社会的意義について自覚と情熱を持って常に学び続けられる

(5)教育を通した人間の成長と発達に対する深い理解と関心を有している

…すごい。立派。努力目標。

同資料はこの後も役割や段階ごとの資質や能力につき微に入り細を穿って解説しています。

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そう細かくはできないので、僕もざっくり考えました。
(1)アンテナや想像力が鋭い
…誰かが「わからない」と言う時、何に起因して「わからない」のか。読めない時、「マジメに勉強していない」のではなく、例えばディスレクシア等かも。知識や学習者へのアンテナと想像力、大切です。
(2)素直
…相手が正しいと思ったら素直に自説を曲げる柔軟さ、新しいことを素直に学ぼうとする謙虚さ。僕は最近ひねくれてきました。
(3)オープンマインド
…受け入れ、臆することなく外に出す。外に出すための自己研鑽は怠らない。「授業?いつでも見に来てください!」と、いつでも誰にでも言えるような。
(4)肯定的
…「ん、私と違う」という場合も、価値観や方法論をを押し付けずにいたいものです。と言いながら、ここで自分の価値観を披露する矛盾はご容赦ください。
(5)面白がる
…いろんなことが起きるし仕事は大変だし、すべてに正面から向き合って真面目に対処していたら持ちません。苦しいことや腹が立つことも後に「ネタ」にできるような貪欲さ。僕も欲しい。

(6)元気

…元気があれば何でもできる。どちらかと言えば、精神的に。

 

自分自身に言い聞かせつつ精進したいと思います。